こんばんは。
もうあと数時間で2018年も終わりを迎えようとしております。
皆様この年の瀬、いかがお過ごしでしょうか?
僕はおととい仕事納めをさせていただいてから大掃除やら資料整理やらに追われております。
なかなかゆっくり身の回りの整理整頓をしている時間が取れていなかったので量が膨大です。
PCのデータの掃除と整理が特に大変です。いつどこの何のライブで何の曲をやったかなどファイルを個別にまとめておきたいのですが、いろんなところに散らばっていて発掘するのが手間取っています(^^;
さて、個人的にはこの2018年はとても印象深い年となりました。
アメリカへ行ったことによるところが大きいですね。
海外に行くなど遠い話のようで、考えてもみなかったし、行ける度胸もなかった。
自分が海外へ行ったところでレベルが違いすぎるし気を落として帰ってくるのがオチだと、勝手に決めつけていました。
音楽の道を目指したいと思ったのもほかのまわりの人よりも遅いし、やっぱりずっと音楽を追求し続けてきた方々が行くようなフィールドなんだと。
同じ年齢、より若い子でも上手い人はたくさんいるし、自分ではなくそういう人たちが行くようなところなのだと。
そもそもそんな卑屈な考え方を持っている時点で俺は音楽を本当に好きと言えるのだろうか?
音楽家としてやっていくには不向きなんじゃないか?
そんな出口のない劣等感や自己否定感に苛まれておりました。特にここ数年間。
そういった自信のなさは音にも顕著に表れるものです。
自分のサウンドの根源、確固たる軸を見失いかけていたのかもしれません。
そんな中で後押ししてくれる方々のご支援や助言などいただきながら行ってきたアメリカで、月並みな言葉ですが人生観が変わりました。
素晴らしい奏者が集まったWorkshopに参加したことももちろん大きな要因なのですが、見知らぬ土地で言葉もろくにしゃべれず生活したということ自体による影響だと思います。
仲間や友人たちがいなければ海外へ行くこともできなかった。
現地で初めて出会う人たちの優しさがなければ一緒に音を楽しむこともできなかった。
生活をおくることなど尚更不可能だったことでしょう。
出会った素晴らしいミュージシャンたちは予想していたとおりというかそれ以上にめちゃくちゃ上手かったですが驕り高ぶる様子もなく、むしろ謙虚で優しくて
純粋にみんなで楽しく音楽がしたいから、より良くするために深く考えるし気軽に議論する。
もちろん意見が異なることもあるけれど、ぶつかり合うのではなくお互いの良さをそれぞれ見出して認め合う。
だからみんな「個」を持っているし、それを出し合える。
自分の抱えていた劣等感の出口が、そこで見えました。
他人と比べて自分がどうだとか、そんなことは関係ないのだと。
他人には他人の良さがあり、俺には俺の良さが(きっと)あるのだと。
そう考えられたとき、今まで嫌いだった自分のことが少し好きになれました。
根拠のない自信がここでつきました。
目の前でたくさん良い演奏を聴くことができたので、それを取り入れて自分のサウンドに昇華していきたい。純粋にそう思いました。
多分「うまくならなきゃ!」って思ってたんですね、いつの間にか。
それによって不必要な焦りや劣等感につながっていたんだと今になれば思います。
「うまくなりたい」じゃないと続きませんよね。きっと何でも。
純粋に音楽をもっと楽しめるようになりたいからうまくなりたい。
聴いていただいた方々に「良い演奏聴いたし明日も頑張ろ!」と思ってもらえるようにうまくなりたい。
そんな動機を思い出すことができました。
特に人前で演奏する際にはお金をいただいているわけですので、
「それだけの価値はあったな」と思っていただけるような演奏をする必要があります。
そう思っていただけるようにミュージシャンは日々切磋琢磨しているのだと思います。
さて、長々と駄文を失礼致しました。
来年はいったいどんな年になるのか今から非常に楽しみです。平成もいよいよ終わりますしね!
まだまだ未熟な人間でありますが、来年も皆様により音楽を楽しんでいただけるように鍛錬を重ねて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い致します。
良いお年をお過ごしください。
佐治拓人
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